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子供でもSAS(睡眠時無呼吸症候群)になる事があります。
大人と違って肥満や全身疾患などの少ない子供に、どうしてSASが生じるのでしょう?
子供にSASが生じる理由の多くが、扁桃やアデノイド(鼻の奥にある扁桃の一種)が肥大して気道が狭くなる事によります。
子供は大人に比べ、相対的に扁桃やアデノイドのサイズが大きくなります。4〜5歳頃から急激に大きくなり出し、7〜8歳頃が大きさのピークで、それを過ぎると徐々に小さくなってゆきます。アデノイドなどは中学生くらいになると消失してしまう方がほとんどです。しかし、この扁桃・アデノイドが大きいという事の為に、結果としてのどの内腔が狭くなりすぎてしまっている子供も少なからずいらっしゃるのです。
子供の場合、SASはどのような症状として出てくるのでしょうか。
睡眠中大きないびきをかき、また睡眠障害により寝相が悪くなりがちです。夜驚症を起こしたり、夜尿症(おねしょ)がなかなか治らない事もあります。
呼吸抵抗が大きい場合、肺に負担がかかって陥没呼吸(吸気時に通常は膨らむ胸郭が逆に陥没してしまう状態)を起こすこともあり、長く続くと「漏斗胸」といった胸郭の変形を来す事もあるようです。
そして昼間の眠気や注意力・集中力低下などが現れる事があります。いつも口を開けて呼吸をしていたり、食事が十分取れない様であれば要注意です。
また、最近話題によく上るSIDS(乳幼児突然死症候群)は、今まで主にうつぶせ寝の関与が報告されてきましたが、最近はSAS原因説が有力となってきています。
「寝る子は育つ」とよく言います。子供が成長するのに当たって、十分な睡眠を取る事はとても大切です。成長ホルモンは主に深く睡眠している時に分泌されますが、もしSASがあるとホルモンの分泌が障害され、成長障害をきたすことがあります。
SASが子供の健康に及ぼす悪影響について、もっと世間に知られていてしかるべきであろうと思います。
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