耳鼻咽喉科 アレルギー科 清水おかべクリニック 平成16年10月1日開設
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清水おかべクリニック
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SASの診断
SAS(睡眠時無呼吸症候群)かもしれないと疑った時、どのようにして診断を付けるのでしょう?

まずは詳細な問診です。睡眠の質はどうか、昼の日常生活でおかしな事はないか、何か関連した疾患はないかを確認します。
次に診察です。鼻やのどといった気道がどこか狭くなっていないかを確認します。場合によっては内視鏡検査やレントゲン検査も加えます。また生活習慣病を踏まえて血圧測定や血液検査を行う事もあります。

そしてやはりSASが疑われるとなった場合、正確な診断の為には睡眠中の状態を記録するモニター検査が必要となってきます。
この検査には二通りあります。精密な「ポリソムノグラフィー」と、簡易型の
「携帯型ポリグラフィー」です。両検査とも健康保険が適応されます。


ポリソムノグラフィーでは、検査機に接続された各種の電極等を装着の上、眠りについてもらい、無呼吸の回数・血液中の酸素濃度の変化・鼻の気流の程度・胸や腹部の動き・心電図・筋電図・脳波などを同時に測定します。
睡眠中のデータが豊富に得られますので、微妙な体への影響なども捉える事が出来、正確な診断が出来ます。SASをきちんと見極めるには必須の検査とされています。
しかし日本ではこの検査機が導入されている医療機関はまだ少なく、また扱いには専任の検査技師が必要となります。検査するには入院も必要で、それ相応のコストの負担もかかってきます。


診断にはもう一つ、簡易型の
携帯型ポリグラフィーを使う場合があります。小型の機械なので筋電図や脳波の測定までは出来ないのですが、その分扱いが簡単です。医療機関から患者さんに検査機を貸し出して、御自宅にて装着して貰って検査をします。小さなお子さんでも検査可能です。検査の翌日に検査機を返却して頂くと、すぐさまデータ解析がなされ、診断がつきます。


両検査で得られる、「無呼吸低呼吸指数」によって、SASの程度が診断されます。
    1時間あたりの無呼吸・低呼吸が
       5回未満 ・・・・・・・正常
       5回以上15回未満 ・・・軽度のSAS
       15回以上30回未満 ・・・中等度のSAS
       30回以上・・・・・・・・重度のSAS    とされています。

これら二つの検査をどのように使い分かればよいのでしょうか。

多くの場合、携帯型ポリグラフィーでも診断に十分なデータが得られます。しかし、境界域の微妙な状態の患者さんの評価には物足りない場合があり、そう言った時にはやはりポリソムノグラフィの必要が出てきます。ただ、ポリソムノグラフィは検査代だけでも携帯型の3倍のコストがかかる事、また入院が必要となる事なども考慮に入れて考えるべきです。
自らを振り返って、「多分にSASの疑いが濃厚である」と思われた場合には、最初からポリソムノグラフィを備えた病院の門を叩くのが得策です。しかし「いびきが大きいし、もしかしたら夜呼吸が止まっているかもしれないから、ちょっと確かめてみよう」という動機であれば、費用対効果の高い携帯型ポリグラフィーをまず試してみる、必要に応じて精密検査としてポリソムノグラフィーを追加する、というのが医療経済的に見ても正しい方針であろうと考えます。
特に子供でSASが疑われる場合には、携帯型ポリグラフィでまず実態を知るというのが先決でしょう。


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